なぜか女性のヴァイオリンで聴きたい

クラシックCDこの曲ベスト3 File-003

シベリウス:ヴァイオリン協奏曲

交響曲、管弦楽曲と来ましたので、
次は協奏曲でしょう。
ピアノ協奏曲を
取り上げようと思いましたが、
前回のラプソディ・イン・ブルーが、
ピアノ独奏部分を有しているため、
今回はヴァイオリン協奏曲です。

ヴァイオリン協奏曲は、
ベートーヴェンもブラームスも
メンデルスゾーンも
チャイコフスキーも
名曲なのですが、
私の好きなのはシベリウスです。
しかも、なぜかこの曲は、
女性のヴァイオリンで聴きたいという
固定観念があるので困ったものです。

ムター(vn)
プレヴィン指揮ドレスデン国立管

私の大好きな
ムターのヴァイオリンで聴く、
至福の時間。
この1枚だけでいいと思う
瞬間があります。
一般的にはハイフェッツ盤が
人気が高いのですが、味わいに
不足しているような気がします。

ハーン(vn)
サロネン指揮スウェーデン放送響

一般的ではないでしょう。
シベリウスの音楽というよりも
ハーンの音楽という気がします。
でも、ハーンのつややかで妖しげな
弦の音色に心を奪われています。

ヌヴー(vn)
ジュスキントン指揮
フィルハーモニア管

古い録音で、
初めての人にはお勧めできません。
私はできるだけ音質のいいもの、
最近の録音のものに
食指が動くのですが、当盤は違います。
何とも言えず
張りつめたような弦の音色に
魅了されてしまっています。
古い録音でもいいものはやっぱりいいと
思わせる演奏です。

男性ヴァイオリニストでは、
シャハム盤、パールマン盤、
セルゲイ・ハチャトリアン盤、
クラッゲルード盤が好きなのですが、
3つ挙げろといわれると、
どうしてもこの女性の3つの録音に
傾きざるを得ません。

こういう心に染み入る旋律の多い曲を、
中学生高校生に
聞かせるべきだと思うのですが…、
どうして学習指導要領では
グリーグのピアノ協奏曲なのか?
よほど音楽センスのない文科省の役人が
選定しているのではないかと
疑ってしまいます。
さあ、このむせび泣く
シベリウスの旋律をお楽しみ下さい。

(2020.4.19)

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