「四季」の演奏はどう変化していくのか

クラシックCDこの曲ベスト3 File-010

ヴィヴァルディ:協奏曲集Op.8-1~4「四季」

名曲です。
特にOp.8-1「春」の第1楽章など、
誰でも一度は聞いたことのある
メロディだと思うのです。
CDはごまんと出ています。
かつては重々しい演奏が
多かったのですが、
最近は古楽演奏が主流となり、
スタイリッシュなものになりました。
私が最近聞いているCD
3点を紹介します。

ザイラー(ヴァイオリン)
ベルリン古楽アカデミー

「四季」の過激な表現が
当たり前になってしまった
現代において、
最も洗練されている演奏だと感じます。
ザイラーのヴァイオリンは
ときに激しく、爽快です。
この盤では「夏」が聞き所です。

クイケン(ヴァイオリン・指揮)
ラ・プティット・バンド

クイケンが演奏している楽器は
正確には
ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ
というものだそうな。
どんな風貌をした楽器か
わかりませんが。
「春」の最も爽やかで
美しい演奏だと感じています。

ヤンセン(ヴァイオリン)
ソリスト8人による室内アンサンブル

ヤンセン含め、
8人のソリストによる
室内アンサンブルでの演奏です。
軽やかで精緻なアンサンブルを
聴かせています。
特にヤンセンの弱音が
繊細で美しいのです。
ヤンセンさん、
美貌のヴァイオリニストなのですが、
映像で見るとかなりの大柄でした。
なお、このCDの
最大の特徴はジャケットです。
アイドル並みの写真で構成されています。
クラシックはこのように
進化していくのですね…。

こうなるとかえって
かつての重々しい演奏の方が
斬新に聞こえてくるから不思議です。
四季の演奏は今後どのように
変化していくのでしょうか。

(2020.6.6)

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