クラシックCDこの曲ベスト3 File-012
ビゼー:劇音楽「アルルの女」Op.23
これぞ管弦楽曲!というべき作品です。
有名なのは組曲版であり、
明るく愉しげな音楽が並びます。
これを聴けば気分はすっきり。
音楽はこういう
わかりやすさが大切です。
でも、原曲版は
悲劇的な戯曲への付随音楽であり、
決して楽しいばかりではないのですが。
難しいことはさておき、
ビゼーの美しい旋律を味わいましょう。
組曲版が一般的で、
第1組曲・第2組曲とがあります。
デュトワ(指揮)モントリオール響
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.13-1.jpg?resize=300%2C298&ssl=1)
こちらは組曲版です。
管弦楽の瑞々しい
色彩感に優れた演奏です。
デジタル録音になってからの名盤です。
初めての方に安心して
お薦めできる1枚です。
プラッソン(指揮)
トゥールーズ・キャピトル劇場管
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.13-2.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
劇音楽すべて入った全曲版です。
組曲に漏れた音楽も
こんなに魅力的だったのかと
思い知らされる1枚です。
全曲版演奏は数少なく、
私も中古でようやくこの盤を
入手した次第です。
ミンコフスキ(指揮)ルーヴル宮音楽隊
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.13-3.jpg?resize=300%2C262&ssl=1)
実はこれが私の愛聴盤です。
第1組曲と第2組曲の間に、
劇音楽からの8曲を挟むという
独特の構成です。
演奏当時の時代楽器で、
きびきびと音楽が進行します。
ジャケットもすばらしく、
100ページ以上の絵本のような仕様。
美しい絵画が何点も収録されていて、
見ているだけで楽しめます。
これで書いてあるフランス語が
理解できれば
数倍楽しめるのでしょうが。
naiveというフランスの会社が
製作したのですが、この会社の盤は
企画、選曲、ジャケット装幀と、
すべてにセンスの良さが表れていて
好感を感じます。
クリュイタンス盤や
70年代のカラヤン盤も
味わい深いのですが、
この曲は音の鮮度も大切でしょう。
こんなに魅力的な作品なのに、
最近新しい盤が
リリースされないのが残念です。
新機軸を
打ち出しにくい曲なのでしょうか?
若手指揮者の魅力ある演奏の登場を
期待しているところです。
(2020.6.13)