MUTTER LIVE from YELLOW LOUNGE

クラシックは進化している!

クラシック音楽のコンサートとは、
それなりのホールで
かしこまって聴くものとばかり
思っていました。
でも、そうではありませんでした。
お洒落です。スリリングです。
エキサイティングです。
ムターの熱い熱いライブです。

MUTTER LIVE
from YELLOW LOUNGE

MUTTER LIVE

ヴィヴァルディ:「夏」~第3楽章
ガーシュウィン:3つの前奏曲
チャイコフスキー:
 「なつかしい土地の思い出」~メロディ
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
ドビュッシー:
 「子供の領分」
  ~ゴリウォッグのケークウォーク
サン=サーンス:
 序奏とロンド・カプリチオーソより
ドビュッシー:
 「ベルガマスク組曲」~月の光
コープランド:「ロデオ」~ホー・ダウン
J.S.バッハ/グノー:アヴェ・マリア
ベンジャミン:ジャマイカン・ルンバ
ヴィヴァルディ:「冬」~第1楽章
J.ウィリアムズ:
 「シンドラーのリスト」~テーマ

〔以下DVDのみの収録〕
J.S.バッハ:
 2つのヴァイオリンのための協奏曲
シューベルト:
 12のバガテル~第9曲「蜜蜂」

アンネ=ゾフィー・ムター(vn)
ムター・ヴィルトゥオージ
 マハン・エスファハニ(cemb)
 ランバート・オーキス(p)
 Noa Wildschut(vn)
 Nancy Zhou(vn)
録音:2015年

ヴァイオリンの名手ムターの
本CDに付属しているDVDを見ると、
これがクラシックのコンサートかと
驚くばかりです。
薄暗くこぢんまりとした空間に
色鮮やかな照明が映え、
視覚的にも昂奮させられます。
まるでロックのライブハウスです。

会場だけでなく、
ムター自身もエキサイティングです。
颯爽としたテンポ感、
デフォルメにも近い強弱の変化、
先鋭的な音づくり、
革新的な
クラシック演奏の在り方だと感じます。

これを駆け出しの若いアーティストが
勢いでやってしまうのなら分かります。
ムターが、
女王ムターがやってしまったのですから
驚かざるを得ません。

ギャラリーも熱気に包まれています。
一曲終わるたびに湧き上がる
大歓声と拍手の渦。
画面を通して観ているこちらも
興奮します。
これが新しい
クラシックの聴き方なのか!!

今日のオススメ!

おそらくCDだけを聴いていても
この雰囲気を味わうことは
できなかったでしょう。
DVD様々です。

この美しいヴァイオリニスト・ムター
協奏曲の録音はすべて(30タイトル)
入手しているのですが、
室内楽は重要視していませんでした。
特に本盤は、何か細切れの曲の
寄せ集めのような内容であり、
まっとうなものではあるまいと
勘違いしていて、
発売当初はスルーしていました。
DVD付は初回限定なのに。
中古CDショップで見つけて
安かったので買ってみました。
正解でした。危ない危ない、
こんな素晴らしいCD(DVD)を
見逃していたなんて。

ただしこの最先端の
クラシック・ライヴ(2015年)は、
このCD製作会社DGの企画だけであり、
極めて特殊なもののようです。
こうしたお洒落な
クラシック・コンサートが
日本でも一般的になるのは
いつのことでしょうか。

(2020.6.20)

【関連記事:ムターの音盤】

【今日のさらにお薦め3作品】

【こんな音盤はいかがですか】

(2020.6.20)

コメントを残す