クラシックCDこの曲ベスト3 File-014
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
先日、
ブラームスのヴァイオリン協奏曲を
取り上げました。
その勢いで今日はベートーヴェンです。
この曲も名盤揃いです。
私も数年前まで
いわゆる名盤ばかり買いそろえ、
これがベートーヴェンの音楽なのだと
勝手に決めつけていました。
でも目が覚めました。
音楽には新しい波が
常に押し寄せているのです。
バティアシュヴィリ
(指揮・ヴァイオリン)
ドイツ・カンマーフィル
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.28-1.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
数年前、
タワーレコードのワゴンセールで
出会った1枚。
ジャケットの美人姿に一目惚れし、
レジに直行してしまいました。
買って正解。
今まで聴いたことのない音が
聞こえてきました。
ジャケットをよく読むと
自分で弾き振りをしている!
この人、
ただの美人のお姉ちゃんじゃない!
冒頭に併録されている
知らない現代作曲家ツィンツァーゼの
「6つの小品」のあとに聴くだけに、
古い衣装を脱ぎ捨てた
清新なベートーヴェンを
聴くことができます。
コパチンスカヤ(ヴァイオリン)
ヘレヴェッヘ(指揮) シャンゼリゼ管
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.28-2.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
こちらもすごいです。
楽譜の指示を無視して
自分のやりたい放題
やっているようなのですが、
それが極めて刺激的に作用しています。
面白さこの上なしです。
バティアシュヴィリと違い、
併録されているのは
同じベートーヴェンの
「ロマンス1・2番」「断章WoO.5」であり、
CDの構成自体は冒険していません。
カン(ヴァイオリン)
ヴェロ(指揮) 仙台フィル
![](https://i0.wp.com/www.xn--68j2bd00b5dpc7181c2ssb6kvp57b6yf.club/wp-content/uploads/2020/06/2020.06.28-3.jpg?resize=300%2C300&ssl=1)
3枚目の演奏は
端正な正統派の演奏です。
でも決して退屈にはならず、
瑞々しいヴァイオリンの音が
聞こえてきます。
録音は2010年。
この頃、
カンは20代前半だと思われますが、
現在どこでどういう活躍を
しているのでしょうか。
この1枚で
終わって欲しくないのですが。
というわけで、
またまた女性ヴァイオリニストの盤を
3枚並べてしまいました。
オイストラフも素晴らしいし、
シゲティも味わいがあります。
クレーメルも斬新だし、
ムターも格調高い音を
聞かせてくれます。
シェリング盤は
文句のつけようもありません。
でも、この3枚は
新しい魅力に溢れています。
音楽には新しい波が
常に押し寄せているのです。
(2020.6.28)