シューベルト・ミサ曲全集

少年合唱団の清らかな歌声

もう四半世紀前の録音に
なってしまいましたが、
いまだにこれに代わるべきものが
登場していません。
ブルーノ・ヴァイルによる
シューベルトのミサ曲全集です。

シューベルト:ミサ曲全集
エイジ・オブ・インライトゥンメント管
ブルーノ・ヴァイル(指揮)
ウイーン少年合唱団 他

シューベルト:
 ミサ曲第1番ヘ長調D105
 ミサ曲第2番ト長調D167

シューベルト:
 ミサ曲第3番ロ長調D324
 ミサ曲第4番ハ長調D452

シューベルト:
 ミサ曲第5番変イ長調D678
 ドイツ・ミサ曲D872

シューベルト:
 ミサ曲第6番変ホ長調D950

1993年から開始された
オリジナル楽器演奏による
シューベルトのミサ曲全集です。
単独で出たものを
当時コツコツと買い集めました。
オリジナル楽器であることは
当時あまり気にしていませんでした。
むしろウイーン少年合唱団が
加わっていることの方に
興味を持っていました。

いつ聴いても清らかな歌声に
癒やされます。
ウイーン少年合唱団の歌声は、
やはり天使の歌声です。
こうして管弦楽伴奏の曲に参加すると、
その歌声が神々しくさえ聴こえます。
特にソリストの一部にも登場する
ボーイ・ソプラノや
ボーイ・アルトの歌声は
素晴らしいものがあります。

モーツァルトのミサ曲や
レクイエムに比べて、
このシューベルトのミサ曲は、
今ひとつ特徴に乏しく、
冗長に感じられることもあるのですが、
この4枚の演奏は
そのようなことがありません。
ヴァイルが丁寧な音づくりをして、
それにエイジ・オブ・
インライトゥンメント管弦楽団が
しっかりと応えています。
オリジナル楽器であることも
加わって、一音一音が
はっきりと聴き取れることも魅力です。

素晴らしい盤の集まりなのですが、
忘れ去られつつあります。
4枚が出たのは1994年から1997年の
4年間に1枚ずつでした。
その後、2012年に
4枚セットの廉価版が出ましたが、
今ではまったく入手できない状態です。
残念なことです。
この4枚を、
大事に聴いていきたいと思います。

(2021.4.11)

〔追伸〕
その後に買った
「vivarte 60CD collection Vol.1」
「vivarte 60CD collection Vol.2」にも
収められていました。

(2021.10.31)

【当盤鑑賞に最適のSAKE】

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