コープ・弦楽四重奏曲第1番第2番

コープの弦楽素重奏曲はいかが

以前「ブタが飛べた
~20世紀の児童合唱集」
という
愉しいCDを紹介しました。
その合唱指揮を行っている
ロナルド・コープは作曲家でもあり、
その作品集を見つけました。
おなじみNAXOSからの一枚です。

コープ:
 弦楽四重奏曲第1番第2番

・弦楽四重奏曲第1番「バスタード」
・スティーヴ・メインワーリングの
 詩による「お国事情」
動物園が開園する時に聞いたこと
鳥の歌
過去の探求
台所に入るな
何だか悲しい
庭においで
ウェルズの氏
・弦楽四重奏曲第2番
マーク・ワイルド(T)
マッジーニ弦楽四重奏団
 スザンヌ・スタンジライト(vn)
デヴィッド・エンジェル(vn)
マルティン・オウトラム(va
ミカル・カズノウスキ(vc)
録音:2010年

弦楽四重奏曲という構成は、
なかなか地味で渋いのですが、
このコープの2作品は、
そうした印象は強くありません。
また現代作曲家でありながら、
難解な旋律にはなっておらず、
比較的聴きやすいといえるでしょう。

オビに小さな文字で記された
「解説」によると、
第1番の副題「バスタード」とは
野鴈(ノガン)のことだそうで、
体長1mを超えることもある
大きな鳥が「優雅に飛行し、
ダンスする様」を描いているとの
ことです。
「飛行」はともかく「ダンス」は今ひとつ
イメージできなかったのですが、
躍動感は伝わってきます。

また第2番は
男の子が生まれたときの
生き生きとした様子を
描いているということで、
こちらも聴きやすいメロディが
いくつか現れます。

面白いのは2曲の弦楽四重奏の
間に挟まれた、
弦楽四重奏伴奏付き歌曲
「お国事情」でしょう。
ブックレットの英文を
読みこなそうという気がないので、
歌詞の意味は
理解できていないのですが、
曲を聴く限り、
愉しいことをいっているのだろうと
予想はつきます
(かどうかはわかりませんが)。

演奏しているマッジーニ四重奏団は、
NAXOSを中心に録音を残している
イギリスの実力派演奏家集団です。
とても素敵な演奏です。
NAXOSから20枚組の
「イギリスの弦楽四重奏曲集」が
発売されています。
購入を見送っていましたが、
本盤を聴いて、20CD-BOXにも
興味が湧いてきました。

聴きやすい現代作曲家の弦楽四重奏曲。
いかがでしょうか。

(2021.5.9)

コメントを残す