LAULA! 正体不明の素敵な音楽

音楽は素性がはっきりしなくともかまわない

またしても正体不明のCDを
購入してしまいました。
「LAULA!」というのが
本CDのタイトルだと思うのですが、
演奏者3人組のグループ名もなく、
ネットで検索しても
情報がほとんどない状態です。
たまたまAmazonで見つけ、
¥520という格安の値段だったので、
買ってしまいました。

「LAULA!」

01 Maarten Ornstein:Haalerohi
02 Trad.:Laula!
03 Henry Purcell:Ground
04 Cipriano de Rore:
   Ancor che col partire
05 Trad.:Meil aiaaarne tanavas
06 Trad.:Noorik lahkub isakodunt
07 Trad.:Ela Hasti
08 Girolamo Kapsberger:
   Figlio dormi
09 Trad.:Lauliku lapsepoli
10 Trad.:Laula!
11 Arvo Part:Vater unser
12 Constantijn Huygens:
   Quare tristis es anima mea
    Psalm 42:6,7a
13 Trad./Tarquinio Merula:
   Une sulased /
   Canzonetta spirituale
    Sopra alla nanna
14 Trad./John Dowland:
   Kurb laulik / Flow my Tears

Kadri Tegelmann(Ms)
Mike Fentross(theorbo,vihuela)
Maaten Ornstein(Cl)

まず、楽曲の構成が正体不明です。
半分くらいが伝承曲であり、
残りの多くはパーセル、ダウランドなど
16~17世紀の作曲家の音楽です。
古楽かな?と思えば、ペルトの名前が
現代曲として見当たります。
さらには冒頭の一曲は自作曲です。
何とも正体不明です。

そして演奏者たちが正体不明です。
メゾソプラノ、
テオルボ(リュートに似た楽器)&
ビウエラ(小型のギタ状の楽器)、
バス・クラリネットという編成からして
今まで見たことがありませんでした。
テオルボはバロック末期まで
用いられた楽器であり、
ビウエラもルネサンス期に使われた
楽器ですので、全体としてはやはり
古学的な雰囲気を感じさせます。
何とも正体不明です。

ところがメゾソプラノの歌唱は、
どちらかというと民族音楽的な雰囲気に
包まれているのです。
イタリア、というよりも中南米の
民族音楽を聴いているような感覚です。
ジャケット写真から判断すると、
メゾソプラノのKadri Tegelmannは
ある程度のキャリアを
積んでいるのだと思われますが、
こちらも情報が検索できませんでした。
何とも正体不明です。

でも、音楽は素性がはっきりしなくとも
かまわないのです。
聴いて愉しめればそれでいいのです。
浮かれ気分になるような
音楽ではありませんが、
心を落ち着けて静かな雰囲気に
浸りたいときにお薦めできる音楽です。
幸いにもYouTubeにて
一部を聴くことができます。

やはり音盤は愉し、です。

(2022.1.2)

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