オルガンとパーカッションの素敵な音楽

「MozHayique」

「モザイク」のスペルは
「Mosaic」ではないのか?
「Mozaique」という固有名詞も
あるようですが、
本盤のタイトルは「MozHayique」。
これはMozartHaydnを融合させた
造語なのでした。
モーツァルトのピアノ曲と
ハイドンの交響曲が、
オルガンとパーカッションによって、
オリジナルとは異なる
魅力を放っています。

「MozHayique(モザイク)」
 ~オルガンと打楽器による
   ハイドンの交響曲と
   モーツァルトのピアノ曲

ハイドン:
 交響曲第103番「太鼓連打」
  ~第1楽章序奏
 交響曲第94番「驚愕」
  ~第2楽章アンダンテ
モーツァルト:
 「ドン・ジョヴァンニ」
  ~「奥様お手をどうぞ」変奏曲
 ピアノ・ソナタ第12番 K.332
  ~第1楽章アレグロ
 ピアノ・ソナタ第10番 K.330
  ~第2楽章
 ピアノ・ソナタ第11番 K.331
  ~第3楽章「トルコ行進曲」
 ロンド イ短調 K.511
ハイドン:
 交響曲第101番「時計」~第2楽章
 交響曲第44番「悲しみ」~第3楽章
 交響曲第92番「オックスフォード」
  ~第4楽章
モーツァルト:
 幻想曲ハ短調 K.475

イヴ・レヒシュタイナー(org,編曲)
アンリ=シャルル・カジェ(perc,編曲)
録音:2018年

これら全11曲は、レヒシュタイナーが
オルガン用に編曲したものに、
カジェが打楽器パートを追加して
完成させたものです。
よく聴くと、太鼓だけでなく
様々な楽器を登場させ、
まるでおもちゃ箱を
ひっくり返したような賑やかさを
演出しています。

そもそもオルガンというと、
教会音楽のような厳粛な響きを
生み出す楽器です。
ところがレヒシュタイナーは
軽快なタッチで颯爽と
弾きこなしています
(例外的に幻想曲K.475の冒頭部分は
わざと重苦しく演出していますが)。
そしてそこにパーカッションが
加わることにより、
こんなにも心が躍るような
音楽になるとは驚きです。
それぞれの曲の聴きどころを押さえ、
思わず微笑んでしまうような
絶妙な効果を生み出しています。
YouTubeから
動画も紹介されていますので
ご参照ください。

モーツァルトのピアノ曲からの
オルガン編曲は
あまり違和感はないのでしょうが、
ハイドンの交響曲までオルガン編曲し、
しかもそれらが
まったく同質の音楽として配列されて、
一つの世界を創り上げています。

純粋なクラシック音楽とは
言い難いのは確かです。
でもこのような遊び心満載の音楽もまた
クラシック音楽の一つなのです。
音楽を十分に愉しみましょう。

(2022.4.24)

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